ドアスイングを直す練習法

前回前々回と、素振りの必要性を語らせていただきました。

今回は、具体的なバッティング練習法について触れてみたいと思います。

ただ、バッティングは個人個人で癖や修正点が違ったりするので、一概にこれが良いと言うものはありません。
あくまでも、経験から私なりに一般的には良いと思う事を、ご紹介して行きたいと思います。


小学生で野球を始めた子にバットを降らせると、ドアスイングになる子がほとんどです。
最初からきれいなスイングができる子は、ごくごく一部です。

なぜかは分かりませんが、振り慣れていないと、きっとあれが一番楽なんでしょうね。


それはさておき、まずドアスイングの何が悪いのかを考えてみましょう。

1・肘を起点にした腕のしなりを使えないので、遠心力が弱くなり、スイングスピードが遅くなる

2・バットが体の遠くを回るため、ボールに当たりにくい

3・ヘッドが返る前に体が開ききってしまうため、ボールを捕らえられない
と言うかそもそもヘッドが返らない

こんな所でしょうか。
他にもあるかも知れませんが、思いつきません。

とにかく、基本的にはバットは内側を通って体の近くを回る事と、体が閉じた状態でヘッドを返す事が肝心です。


でも、これを小学生の子供に口で教えようとしても、なかなか伝わりません。

一番良いのは、素振りをしながら勝手に感覚を掴ませる事。

そこで役に立つのが、長くて重たいバットです。
長い竹バットとか、大人が使うようなバット。

それぞれの体力に合わせて選ぶと良いと思います。

非力な低学年の子には、600gくらいの細めの木製バット。
パワーのある高学年の子には、中学硬式用の木製か竹バット。
こんな感じでしょうか。

長くて重たいバットは、遠くを回そうとすると、重たくて振れません。

まともに振ろうとすると、体の近くをコンパクトに回すしかなくなります。

振り始める前に、両足前の適当な位置に線を引き、グリップをその内側を通して、一気にヘッドを返すイメージを持たせると良いでしょう。

これだけでドアスイングを矯正できる子もいました。

素振りによる打撃上達以外の副産物

前回、素振りをやり過ぎなくらいにやって、大きく成長した選手のお話をしました。

私にとってはこの子はとても思い出深い選手ですが、少年野球においては、こんな事はよくある話だと思っています。
子供はいつ、どのタイミングで化けるか分かりませんから。

野球少年の上達にとって、チームとしての練習が大事なのはもちろん、指導力のある指導者にめぐり合えるのか、素晴らしいバッティング理論や練習方法に出会えるのか、そう言った運命的な要素も影響は大きいだろうし、もちろん選手個々の才能や運動神経も大事だとは思います。

でも私は、何より大切な事は、個人の努力だと思っています。
そして努力が一番手っ取り早く、際限なくできる手段が素振です。


前段が少し長くなりました。

バットを振れば振るほど、バッティング技術が上達するのは間違いありません。
素振りをし過ぎて打てなくなった子を、私は見た事がありません。

(腰を痛めた子はいましたが・・・。)


そして、素振りをする子は、不思議とバッティングだけでなく、捕るのも、投げるのも、走るのさえも上手になります。
野球全般の上達に影響してきます。

これは本当に不思議です。
不思議ですが事実です。


なぜそうなるのか、私なりにいつも考えていました。

私の結論は以下3点です。

1・素振りをする事によって、誰よりも練習をしていると言う自信が付く
(他が遊んでいる間にも俺は練習した!負けるわけがない!と言う自信が動きを変える)

2・野球に接する時間が長くなる事で、野球について考える事に慣れる
(野球の事を考える事が当たり前の事になるので、人の真似をしたり、自分なりの工夫ができるようになる)

3・毎日数十分の間、一心不乱にバットを振る事で集中力がつく
(集中力がつく→練習の中身が効率的になる→さらに練習→集中力がつく、と言うようなスパイラル)

以上のように考えています。

おそらく、大きく間違えてはいないと思います。

少なくとも、私が見てきた限り
「素振りをする子は野球が上手になる。」
これは間違いないです。

素振りは上達の最低条件、と言っても過言ではないと思っています。

バッティング練習の基本はやっぱり・・・

私が監督をやらせていただいていた少年野球チームでは、バッティング上達のために、素振りを毎日欠かさず行う事を原則としていました。
打撃練習では一番重要な事と言い聞かせていました。

それでもやらない子はやりませんが、逆に多い子は一日500回以上も振っていました。

その中で、強烈に印象に残っている子がいます。

彼は野球を始めた時には、まったく動けない選手でした。
大げさでなく、本当に何もできない。
アップの時のスキップ系の動き、と言うかスキップそのものさえまともにできない子。

結論から言ってしまうと、その子は一昨年卒団したのですが、彼の最後の試合のオーダーは『3番サード』でした。

正直、その代のレベルはそれほど高くはありませんでしたが、押しも押されもせぬ中心選手でした。
スキップすら出来なかった子が。


彼はとにかく素振りをしました。
毎日欠かさず振りました。

その結果、チームの多くの選手を追い越し、逆に大きな差を付けました。


素振りをする子としない子で、明確に違いが出ます。

素振りをしない子は、スイングスピードが上がりません。

どんなに優れた指導者が素晴らしい理論を教えても、「バットを振る」と言う動き自体に慣れていなければ、教えられた通りには振れません。
きれいなスイングをしていても、スイングスピードが遅ければボールに当たりません。

よく聞く言葉で、「変なスイングで回数を振らせたら、おかしな癖がついて良くない」と言うものがあります。

私はそうは思いません。

変なスイングでも何でも、バットを振り慣れていれば、いくらでも矯正できます。
逆に、振り慣れていなければ、何も教えられません。


ちょっと長くなったのでこれくらいにしますが、とにかく素振りはするべきです。

阪神タイガースの城島健二捕手の本「スーパーキャッチャー城島健司」には、城島選手は子供の頃、1日10回しかバットを振らなかったとありました。

これはあくまでもアメリカメジャーリーグで一線級の活躍ができる才能の持ち主の話、それを真に受けてしまっては、悲しい事になるでしょう。


打てるようになるには、まずは素振りをする事。
毎日欠かさず振る事。

当たり前のようで、なかなか出来ない事です。

だからこそ、値打ちがあると思います。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。